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インプラントが骨をつきやぶってしまうと、異物が入ってしまっているので、感染症を起こすことがあります。
また、インプラントを埋める際、角度や位置、深さが適切でないと、誤って骨を貫通してしまうことがあります。そのため、脱落やグラつきといったことが起こる場合があります。
他にも、手術中にドリルで顎の骨を貫通させてしまい、動脈を切ってしまうなどの大きな事故へとつながることがありました。
副鼻腔(ふくびこう)とは、鼻腔のまわりにある粘膜に覆われた空洞のことを言います。上顎洞(じょうがくどう)・前頭洞(ぜんとうどう)・蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)・篩骨洞(しこつどう)の4つがあります。
副鼻腔にインプラントが貫通してしまうと、上顎洞炎にかかるリスクが高くなります。上顎洞炎は、鼻の横にある上顎洞という場所に生じる炎症です。
上顎洞は鼻腔の左右両方にありますが、左右どちらも上顎洞炎が生じた場合は鼻に原因がある鼻性上顎洞炎、左右どちらか一方に生じた場合だと歯に原因がある歯性上顎洞炎と言われています。
また、上顎洞は副鼻腔の一つでもあるので、上顎洞炎が副鼻炎と呼ばれることもあります。
上顎のインプラントが上顎洞を貫通したり、下顎のインプラントが歯槽神経に触れて麻痺が起こるといったトラブルなどがありますが、手術を行なう歯科医師のスキルが未熟であったり、事前に神経の位置を把握せずに手術を行なったりしたことが原因で起こります。また、患者さんの骨密度や骨量の不足によって起こることもあります。
こういったトラブルは、レントゲンやCTで撮影した画像をもとに、正確に診断することで未然にトラブルを防ぐことが可能です。
実際に、CT撮影をせずにインプラント治療をしてしまった患者さんに起こったケースを紹介します。
左上の歯にインプラント手術を受けたという患者さん。半年経ったある日、インプラントがグラグラしてきたので再手術をすることになりました。しかし、また半年経った後、グラグラになってきたことで別のクリニックを受診。そのクリニックでCT撮影をしたところ、インプラントが完全に上顎洞を突き抜けていた状態でした。レントゲン写真を見た限りだと、手術は成功しているように見えました。ですが、インプラント手術を受けたクリニックでは事前のCT撮影もせず、1回目の手術が失敗したときもCT撮影を行なわないまま手術を進めていたそうです。経験とカンに頼って手術をした結果のミスでした。
このように、患者さんの口腔内をしっかり把握せず、手術を進めてしまったためにトラブルが起こったのです。しっかり順序を踏んでいたのならば、こういった事故は起こらなかったでしょう。歯科医師の経験も大切なことではありますが、しっかり患者さんに寄り添った治療を行なってくれるかもチェックするようにしましょう。
インプラントが副鼻腔を貫通する主な原因には、歯科医師の技術が未熟だったことと十分な検査を行なわなかったことが挙げられます。歯を失った人の中には、インプラントを埋入できるだけの骨の厚みがない場合があります。そのため、患者さんの骨の厚みが薄いと知らず、インプラント治療を進めると、インプラントが上顎洞を貫通してしまい、失敗となってしまいます。
上顎洞炎(じょうがくどうえん)とは、なんらかの原因によって、上顎洞粘膜に細菌が入ってしまい、炎症が起こる状態のことをいいます。
上顎洞は、上顎の奥歯の上部にある骨の空洞のことを言い、目や鼻、口で囲まれた場所です。上顎洞は粘膜でおおわれているので、左右対称な形をしているのが特徴。人によって形や大きさが異なります。
上顎洞炎が引き起こされる原因には、虫歯や歯周病の治療を受けないで放置したことや、インプラント治療中に上顎洞粘膜が傷ついてしまったことにより、細菌が入り込んで感染したことが挙げられます。
上顎洞炎になってしまった場合、歯科で治療を受けますが、状態によっては大きな病院で治療を行なったり耳鼻咽喉科と連携して治療が必要になる場合があります。
上顎洞炎の症状として、主に以下の症状が見られます。
上顎洞炎は、左右どちらかに起こることが多く、左右ともに発症することはごく稀です。急性の場合だと、上記のような症状がみられますが、慢性の場合は痛みがでることは少なく、レントゲン撮影をしてはじめて発見されることがあり、気づきにくい症状となっています。
インプラント治療によって、骨まで貫通したり、上顎洞炎を起こしたりしないようにするためにも、治療前の骨の厚みや形状をしっかり把握することが大切。インプラントのサイズに対して必要な骨の量が十分に確保できるかを、治療前に担当医に確認してみるといいでしょう。
疑問を残さずに、不安をすべて解消してから治療を受けることをおすすめします。
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