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まずは冒頭でお伝えしますが、インプラントは簡単な手術ではありません。わずか数日の講習会で技術を習得できることなど「ない」、と考えてください。
逆に、十分な知識と技術力を持った歯科医師にとって、インプラントは決して難しい手術でもありません。少なくともインプラントの学会資格を持つ歯科医師において、資格取得後に失敗の経験を持つドクターを探すことは難しいでしょう。
以上を念頭に置きつつ、インプラント治療で起こりうる後遺症の種類について確認していきます。
インプラントとは、顎の骨にドリルで穴をあけて人工歯根を埋入する治療法。穴をあける際に神経を損傷させてしまった場合、治療後、唇の周りがしびれたり痛みを感じたりなど、様々な後遺症を生じる恐れがあります。
上顎にインプラントを埋入する際、ドリルが顎の骨を突き破って上顎洞(鼻の後ろにある空洞)に達することがあります。また、上顎洞にドリルが達したことに気づかずにインプラントを埋入した場合、インプラント体が上顎洞へ迷入してしまうこともあります。
特に後者の場合、「鼻が詰まりやすい」「鼻から膿が出る」「頬を押すと痛い」などの後遺症が出る場合があります。
咬み合わせの調整が適切ではなかった場合、長期的に、首や肩の凝り、耳鳴り、難聴など様々な症状を引き起こすことがあります。
歯学部を有する大学に対しNHKが行なったアンケート調査によると、インプラント治療後に何らかの不具合を訴えて大学病院を受診した患者の数は、2年半で2,700名以上にのぼりました。
アンケートによると、インプラントに失敗したと思われる症例のうち、実に86%は「歯科医師の知識・技術力不足」が原因。歯科医師の免許さえあれば誰でもインプラントを行なうことができるため、経験不足のままインプラントを断行する歯科医師もいるようです。
同じアンケートによると、失敗症例のうちの76%が「無理な治療」と判断できるもの。難しいケースに対して無理にインプラントを行なったり、医師の技量を超えるインプラントを行なったりなどしたことが、失敗の原因になっているとのことです。
全国には、コンビニエンスストアよりも多くの歯科医院があります。経営競争が激化する中で、保険診療の範囲でクリニック経営をしていくことは困難。経験不足や得意分野でなくてもインプラントを診療科目に導入するしか経営を成り立たせる方法がない、という歯科医院が多いのが現状です。
結論から言うと、インプラントの症例が豊富なベテランドクターが執刀する限り、後遺症を伴うような失敗に遭遇することは、ほとんどないでしょう。
しかしながら、ドクターの技術力の違いを素人が判断することは困難。よって最低でも、以下の点を確認のうえで歯科医院を選ぶようにしてください。
インプラントの治療経験が豊富かどうかを確認します。症例数を公表している歯科医院もありますが、症例数が確認できない場合には、インプラントの学会資格を保有しているかどうかが技術力の目安となるでしょう。
また、いかに技術力が高くとも、患者のことを第一に考えてくれない歯科医院は避けるべきです。治療後に何らかのトラブルが生じた際、誠意ある対応をしてくれない可能性があるからです。歯科医師本人からカウンセリングを受け、人物を判断してください。
インプラント治療の失敗の原因の多くに、不十分な術前検査が挙げられます。CTなどを利用してしっかりと検査を行なっていれば、避けることができた失敗も少なくありません。
十分な検査を行ない、かつ、検査に基づいた納得のできる説明を行なってくれる歯科医院を選ぶようにしてください。納得ができなければ、セカンドオピニオンを求めるなどしたほうが良いでしょう。