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「日本人はインプラント向きではない」。こんな言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
たしかに日本人は骨が薄く、歯茎が小さいという特徴を持つ「モンゴロイド」と呼ばれる人種。インプラントは、顎の骨に直接器具を埋め込む施術であるため、骨格がしっかりしていない日本人はインプラントに不向きだと言われる由縁となっています。
現代では、やわらかいものを食べる食生活といった後天的な要因も関係して、さらに顎骨が薄くなっている傾向にあることは確かです。
骨格的な要因や食生活環境からも、インプラントの治療には不向きだといえるかもしれません。しかし、インプラントに適していないというわけでは決してありません。
現代の医療技術の発展は目を見張るものがありますし、技術力の高い歯科医師も増えました。骨の薄い日本人であっても、現代の医療技術や確かな技術力を持った歯科医師の手にかかれば、何の問題もなくインプラント治療を受けることは可能です。
日本人という観点からいえば、気を付けるべき点は「虫歯」です。日本は先進国の中でも、上位に入るほど虫歯の多い国として知られています。
また、日本人の多くの人が歯周病に感染しているといわれており、歯周病や虫歯は進行すると歯茎が炎症を起こし、歯周ポケットから化学物質が血中に流れます。その化学物質は血糖値を下げる働きのあるインスリンの働きを抑制。血糖値がコントロールできなくなり、やがて糖尿病を引き起こす可能性があることが分かってきました。
インプラントは外科治療のため、免疫力や抵抗力が弱まった糖尿病の人にとってはハイリスク。手術そのものができない事例も多いのです。虫歯や歯周病が直接的な原因とはいえませんが、日本の糖尿病患者が問題視される時代。こういった背景も、日本人がインプラント治療に向いていないといわれる所以なのかもしれません。
日本人と同じモンゴロイドでも、国によって歯に対する意識は大きく異なります。たとえば、韓国は欧米と同じように歯に対する美意識が顕著です。審美歯科に関しても、求める結果は高いのが特徴。 美を追求することに寛容な国なので、美容整形に対しても否定的でない傾向にあるほどです。「笑顔が最大限魅力的に見えるように、歯を徹底的にケアする」という考えはアメリカからの影響が大きいようです。
その一方で、日本人は慎み深い文化の影響か、初対面の人に自分を良く見せるための笑顔を作ることは、あまり意識されていません。「歯を見せる」という意識が薄いことで、審美歯科に対する意識も低くなっていると考えられています。また島国ということもあり、ほぼ単一民族という歴史的な背景も影響しているのでしょう。
日本人の歯に対する意識は低いとはいえ、インプラントの技術自体は高いレベルにあります。冒頭にも述べたように、日本人の小さい顎に対し、しっかりとインプラントを埋め込むのには、かなりの技術力が必要です。
日本の歯科医師は細かい手技に優れており、手先が器用で繊細という特徴があります。この技術力は世界的に見ても特筆されるレベルで、海外で開催される学会でも高い評価を受けています。
ここで注意してほしいのは、評価の高い歯科医師がいる一方で、技術力が不足している歯科医師も確かに存在するということ。インプラント治療を提供する歯科医師のすべてが高い技術を持っているわけではないのです。
また、歯を抜くタイミングを逃してしまった患者さんや、インプラントの下準備をせずに抜歯してしまった患者さんを治療する場合は難易度の高いケースとなることもあります。インプラント治療を失敗なく終わらせ、長い期間安全に生活したいと考えているのであれば、タイミングを逃さず治療を行なうことが重要となります。
確かに骨格のしっかりした欧米人と比べると、不向きな部分もあるかもしれません。
しかし、日本のインプラント技術は優れており、日本人に向いている治療方法も確立されています。個々にあった治療法と技術力の高い歯科医師を選ぶことで、日本人であってもリスクを減らして、インプラント治療は受けることができます。
また、インプラント治療の仕上がりを良くしたいのであれば、抜歯のタイミングを逃さないことです。適切なタイミングで抜歯を行なわないと、インプラント治療自体ができなくなる可能性あります。後悔しないためには適切なアドバイスを行なってくれるクリニックで治療を受けることが大切。
日本のインプラント技術は高水準ですが、クリニックによって技術の差があるのも事実です。未来を見越した治療を行なってくれる歯科医師を見つけて相談することをおすすめします。