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ここでは、インプラントメーカーによる製品の特徴の違いなどについて解説します。
メジャーなところからマイナーなところまでを合わせると、インプラントを製造しているメーカーは、世界に70~100社ほどあると言われています。
患者から見れば、インプラントメーカーの違いなど、あまり大事な要素ではないでしょう。患者がメーカーに望むものと言えば、せいぜい品質の良さくらいかも知れません。
もちろんインプラントの品質は大事な要素であり、第一に重視されるべき点です。しかしながら、専門の歯科医師から見れば、品質はもとより、各患者の治療に適したメーカーを選ぶことが大事。インプラントは、メーカーによって大きく製品の特徴が異なるからです。
たとえば、審美ゾーンである前歯のインプラントに優れたメーカーがあります。このメーカーが製造するインプラントは、歯茎の厚みに合わせた柔軟な治療が可能です。しかし、強く力のかかる奥歯のインプラントには、あまり適していません。
あるいは逆に、奥歯の大臼歯に向くタイプのインプラントを製造しているメーカーもあります。このメーカーの製品は本体が太いことが特徴なので、患者によっては、前歯には向かないこともあるでしょう。
ほかにも、インプラントの表面に骨との結合を早める処理(HA)を施しているメーカーがあるなど、一口に「インプラントメーカー」と言っても、それぞれの製品の特徴は大きく異なるのが現状です。
メーカーごとの製品の特徴が異なる点、また患者の骨の特徴が異なる点などを考慮すると、どんな症例にも柔軟に対応できるよう、歯科医院はさまざまなメーカーのインプラントを取り扱うのが理想的。しかしながら実際には、大半の歯科医院が単一のメーカーの製品しか用意していない、という現状があります。
インプラントは、メーカーによって取り扱い方が違います。手術に使う器具も違います。これら各メーカーの違いを、歯科医師はもちろんのこと、歯科衛生士も含めたスタッフ全員が把握していなければ、治療を行うことができません。もとより忙しい毎日の診療の中で、新しい知識と技術を全員が習得することは、非常に難しいと言えるでしょう。
加えて、複数のメーカーのインプラントを用意することは、歯科医院にとってコスト面での負担増にもつながります。
さまざまな理由により単一のメーカーのインプラントしか用意できない、というのが大半の歯科医院の本音です。
インプラントを行う歯科医院には、上記のような背景があることも理解しておきましょう。だからこそ、インプラント歯科医院を選ぶ際には、「たくさんのメーカーの製品を取り扱っているかどうか」という点も見ておくべきです。
ただし、いかにたくさんのメーカーの製品を用意しておいたとしても、それぞれの取り扱い方に習熟している歯科医院でなければ、治療を任せることが不安です。
インプラント歯科医院を選ぶ際には、取り扱いメーカーの数に加え、インプラントの症例数の多さにも注目することがとても大切です。