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近年、インプラント治療を受ける患者さんが多くなりました。インプラントには、周囲の歯を削る必要がない、天然歯と同じようにかたいものが噛めるなど、たくさんのメリットがあります。
しかし、インプラント治療を受けてはみたものの、適切な歯周病治療がされておらず、インプラント周囲炎を発症する患者さんが増えてきています。インプラント周囲炎は、天然歯と比べても自覚症状が少なく、発見が遅れやすい病気なのが特徴。 歯の健康を維持するために行なった治療が、逆に自身の体に健康を害す可能性があるのです。
インプラントを治療後、ある一定期間が経過すると出血や腫れ、膿みといった症状があらわれます。その原因の多くに、インプラント周囲炎が関わっています。
インプラント周囲炎とは、プラーク(歯垢)が原因で引き起こされるインプラントの歯周病のようなもの。毎日のブラッシングが不十分であったり、定期的に行なわれる歯科医院でのメンテナンスを怠ったりすると、口腔内に歯周病の菌が増殖し、インプラントを支えている骨へと少しづつ感染していきます。
インプラント周囲炎は、歯周病と比べると進行が早いのが特徴です。これは、天然の歯と比べて栄養血管が少なく、炎症に対する抵抗力が弱いためです。
また特に厄介なのは、インプラント周囲炎は進行しても自覚症状がないので、気づかないうちにどんどん悪化していきます。出血や腫れ、膿みの症状に気づいたらすぐに歯科病院で受診をするようにしましょう。
最悪のケースだと、インプラントを抜かなければならないこともあります。
インプラントの埋入を行なった方の一部で、インプラント周囲炎にかかっているという報告があります。ですが、国内で厚生労働省が行なった調査によると、インプラントを入れて10~15年経過したインプラントの生存率は、上顎が約90%、下顎が94%であることが分かりました。
しっかりメンテナンスをすることで、インプラント周囲炎といったトラブルが原因で脱落するということが起こらずに、高い確率で長持ちさせることができるのです。
では、クリニックではインプラント周囲炎をどのように判断するのでしょうか。具体的な方法は以下となります。
プラークとは、歯垢のことで、歯の表面に付着する細菌の塊です。インプラントの周囲にも天然歯と同じように、このプラークが付着します。付着状態を「プラークインデックス」という指標に基づいて確認することで、インプラント周囲炎の診断の手がかりとします。
プロービングとは、歯周ポケットの中の状態をチェックすること。このプロービングの際に生じる出血状態を診て、インプラントの周囲組織の健全性を判断します。
また、プロービングを行う際、器具の挿入可能な深度が経年で変化することが確認できた場合、インプラント周囲炎の関連が疑われます。
インプラント周囲炎が進行すると、その周囲の組織から膿が出ます。このことを排膿と呼びます。
膿の有無を確認することで、インプラント周囲炎の診断精度を上げることができます。
エックス線による画像を確認し、骨の吸収率の変化からインプラント周囲炎を診断する方法があります。
ただしこの方法は、初期のインプラント周囲炎の診断には有効でないなどのデメリットも指摘されています。
上記以外にも、インプラント周囲炎の診断にはインプラント周囲の角化付着粘膜やインプラントの揺れ、歯肉溝滲出液の有無の確認が行われることがあります。
また、細菌検査や咬合診査なども重要な診断基準と位置付けられています。
インプラント周囲炎は文字どおり、インプラントの周囲に生じた炎症です。よってインプラント周囲炎を治療するには、炎症を抑えることが第一となります。
また、炎症は周囲に拡大する性質を持つことから、インプラント体に接した部分だけではなく、他の残存歯の歯周病のチェックや治療も必要となります。
インプラント周囲炎の原因のひとつは、インプラントに付着したプラークの存在です。よって、インプラント周囲炎と診断された患者に対しては、歯科医師・歯科衛生士などから、改めてプラークコントロールの指導が行われます。
ブラッシングの仕方やフロスの使い方、歯間ブラシの使い方などを正しく患者さまに理解してもらい、かつ実践して頂けるような指導を行います。
歯科用の専用器具を使い、歯や歯周ポケットを丁寧に清掃します。いうならば、「プロによる歯磨き」と考えてください。
歯科医院で歯の清掃を行ってもらうことにより、日常的なセルフケアでは届かない汚れまで、丁寧に除去することが可能。虫歯はもとより、歯周病やインプラント周囲炎の予防・治療に高い効果を発揮すると言われています。
歯の清掃を行ったあとに、殺菌・抗菌療法を行うこともあります。殺菌剤と抗菌剤を専用のマウスピースに注入し、患者さまの口に装着。薬剤の力によって、歯周病菌を直接除去する治療法です。
前述した治療法を試みたのち、インプラント周囲炎の改善状態を評価。評価次第では、外科手術による治療が必要となる場合もあります。
外科手術の方法は、切除療法、歯肉弁根尖側移動、歯周形成外科、再生療法など、症状に応じて複数の方法の中から選択されます。
周囲炎の他にも、インプラントが歯茎から出てしまう原因があります。例えば骨が無い部分や、骨の薄い部分にインプラントを埋め込んでしまうことで、手術の影響で骨が溶けてしまうといった場合です。
他にも、噛み合わせに強い力がかかる、歯科医師の技術不足といった理由でも、インプラント周りの骨が溶け、ネジが露出してしまうことがあります。
インプラントが一度歯茎から出てしまうと、残念ながらもとに戻すのは不可能です。処置が非常に難しく、完治させるにはインプラントを除去しなければいけなくなる可能性がでてきます。
インプラント周囲炎には、根本的な治療方法がありません。歯を健康に保つのであれば、インプラント周囲炎にならないようにすることが重要になってきます。
日常生活だと、歯磨きなどの清掃をすることが非常に重要です。それに加えて、必ず歯科クリニックでしっかりと定期的にメンテナンスを受け、インプラント周囲炎を起こさない環境づくりを心がけてください。
また、症状の進み具合によってはインプラントの撤去、再治療が必要になるケースがあります。せっかく行なったインプラントを無駄にしないためにも、しっかりとした口腔内ケアを行なっていきましょう。
インプラント周囲炎といったトラブルを防ぐには、患者さんはどういった点に気をつけた方がいいのでしょうか。
それは、専門性の高い手術が可能でメンテナンスをしっかりと行なってくれる歯科クリニックを選ぶことが大切となってきます。
インプラント治療を担当する歯科医師の実績や経験、クリニックの衛生管理、オペ室や最新の機器などが充実しているかをチェックするのがポイントです。また、メンテナンスを含めると、インプラント治療を行なった歯科医院とは長く付き合うことになりますので、慎重に選ぶことをおすすめします。
他にも、保証制度を設けているクリニックだと万が一の時も安心できます。保証期間中に破損や脱落が生じた場合、治療後の経過年数に応じた保証割合で修理・再装着・再製作をしてもらうことができるでしょう。
「費用が安いから」とすぐにクリニックを選ぶのではなく、自身の口腔内環境がどんな状態なのかをじっくりと診察し最適な治療方法を提供してくれる歯科医師を選ぶようにすると、トラブルのリスクを減らすことができます。
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